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チロルと魔法ねこ。2話
鈴本 海留(すずもと みる)

春沢ちろるはふつうの猫好き5年生。身長140cmほど。
とんがりぼうしをかぶった猫にあった時からこの物語は始まる(?!)
少女 ちろると 黒ねこ チロル のにゃんとも不思議な物語!(3回連載)

「ろる。ちろる!」
「はわあッ!」
ちろるったら、道ばたに倒れてたのよ。もう。それにまた早退して・・・。
これはお母さん。(ママ)
「ねこ・・・ママ、ねこは?」
「?。ねこ?あ、ぼうしをかぶってた!?」
「うん!私、あのネコ飼う!」
と言った。私は何かをほしがったことは無いので、ママは驚いたみたい。
「えっ!?ちろる、あの 仔 ( こ ) 、ほしいの?」
「うんっ。ぜ〜ったい、お世話する!」
そういう私の目は、キラキラしてたという。
「しょうがないわね。でも・・・。」
私は、早退しないと言う約束で、あのコを飼ってもらうことになった。

『チロル』。私は、チロルと名付けた。
「チロル。今日からここがあんたの家よ。」
わかったぜ。
え?なんで頭の中にひびいてくるの?
おまえはテレパシーが使えるようになったんだ。
「うそッ。」
「ちろるー。あんた なにチロルと話してるのよ。学校、おくれるよ?」
「あっ。行ってきまーす!」
お母さんには分かんないのかな。チロルは、他の猫とはちがうってコト・・・。
「さむっ。」
今日は特別冷えるなー。ブルブルッ。

「ちーろぉーっ!」
「ギャッ!?」
タックルしてきたのは、もちろん梨蘭だ。まったくもー。
「ちろったら。ママからきーたよー。ねこ飼ったんだってね?」
言い忘れていたけど、梨蘭も猫が大好きだ。
「うん。見に来る?」
「授業始めるぞー。」
あれは戸川先生。
みんなが苦手な稲田先生は担任じゃなくて、理科の先生。
「とがわせんせーっっ☆」
あ、三年のコたちだ。
「おー、ごめんな。もう一時間目が・・・。」
「ちがうの。センセー、このねこが、道でぐったりしてて・・・。」
あ、戸川先生って飼育委員の先生だったっ・・・
「私の・・・!」
「え?春沢のねこだったのか?」
そうなんですよ!?!?
「なんで〜・・・だれが・・・今朝まで・・・元気で・・・。」
そのとき私の目に入ったものは・・・
「ちろる、あのさ、上村さんたち・・・。」
上村光。性格のキツさで友達が2、3人しかいない・・・らしい。
「・・・人を・・・うたがうのは・・・。」
「でも!さっき、ふんってした。」
そのとたん。

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