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君に恋をして Part.2
高平みな
幼なじみの「とも」に恋をしていることに気づいた「愛」。
戸惑う「愛」にそっと「ゆめ」は寄り添います。
ああ、なんていい友情なんだ!←
という訳で恋物語、第2回開始でございます!
やっぱり私、ともに恋してるんだ。
あっそうだ。あいつ今日部活あるよネ。ちょっと見に行こうかな。
ゆめも誘って。うん、いいよね。
そのとき
「ねーねー」
と学級委員の川下桜©が話しかけてきた。
「あのね。今日、放課後に、このノートに、このクラス全員分の名前書いといてくれないかなぁ。」
「えっ。でも……。」
「いいわよね」
「はっ はい!」
私は、桜©のオーラに負けて仕事を任されてしまった。
「じゃあヨロシクー♥」
そして桜©は嬉しそうに席に戻った。
あ〜あ。せっかく部活見に行こうと思ったのに…。そうしよう。はあ〜〜〜。
「あっ。愛、もしかして桜©に仕事頼まれた?」
「うん。」
「あーあー。そんなの引き受けなければいいのに。」
「だって桜©こわかったしー。」
「そんなんで負けてたらなんでも『よろしくねー。』って頼まれちゃうよ!」
「で、でも〜」
「ほら〜。すぐそんなこと言う〜。あんたのダメなところは内気すぎること!」
「ハーーイ」
「ハァー、仕方ないなぁ。今日は手伝ってあげる♥」
「センキュー♥」
そしてあたしとゆめでなんとか仕事をやりとげた。
「あーあ。つかれたー。」
「帰りにコンビニ寄る?」
「ううん。今日はともと帰るんだ。ちょっと恥ずかしいケド…」
「いいなぁ。そうゆう関係。あたしなんかただのクラスメイトだもん。」
「べ、べつによくないヨ。だって逆にはずかしいし」
「それを乗り切らなきゃ、告白なんかできないよ!」
「なーんだ。つまんないの。さぁ行くゾー!っていった方がイイカナ?」
「別にどうでもいいじゃん。」
「そっか。」
「私もあの人呼んでいっしょに帰っていい?」
「いいよっ!その方が気がらくだし♥」
「じゃあ外の門で集合ねっ♥」
「ホーイ」
そしてわたしは、あの人をよびに行った。
「おうっ。どうしたんだ?」
、と、ともが首をかしげながら言った。
「『どうしたんだ?』じゃないよっ!『いっしょに帰ってきなさい』ってお母さんにいわれたでしょ。」
「あっそうだった。忘れてた。」
「もう」
「じゃあもう行く?」
「なんで?」
「なんでって、ふつうはもう行くでしょ。それにゆめと門で待ち合わせしてるんだ。」
「ふ〜ん。まぁとりあえず行くか。」
そして私たちは、門に向かって歩いて行った。
私はそのあいだ、ドキドキしながら、ともと歩いていた。
ともも、なぜか顔を少し赤くしながらいっしょに歩いていた。
「おまたせ〜。まった?」
「ううん。あたしたちも今来たところ。」
私たちがついたときには風間をつれて待っていた。
ゆめ、とってもうれしそう♥
「じゃあ出発!」とゆめが言った。
そして、4人はいっしょに秋に色づいた木々のトンネルを通って行った。
「ねぇねぇ。なんか話そうよ。」と、ゆめ。
「うん。そうだね…。」と、風間。
「おうっ!いいゼ」と、とも。
「うんっ♥」とわたし。
それからどれくらい経っただろう。いつのまにか私たちは、ある公園にきていた。
「あっ。ここ!」と、ゆめが大きい声でいった。
「ここってどこなの?」と私はきいた。
「えっおまえ知らねーの?オレは知ってるゼ。ここは『恋のしずく公園』って言うんだぜ。」
「ボクも知っていました。」
「えっみんな知ってたの?」と私はビックリしてしまった。へぇ〜。なんかカワイイ名前だなあ〜。
「あのね……」とゆめが話し始めた。
「あの噴水の前で告白すると両思いになれて、クリスマスの日に、噴水の前で告白とプレゼント交換をすると一生両思いで、幸せにいられるんだって。」
「このおまじないみたいなので、両思いになった人っているの?」
「そういえば昔、よくここで遊んだなぁ〜。なあ愛。」
「うん。」
私はそのとき、とってもビックリした。だって私と全く同じことを考えていたんだもん。
「ボクは昔、ここで落ち葉の研究をしていました。」
「わぁ〜♥スゴーイ♥」ゆめがほめまくる。
「そっ。そうかなぁ〜」風間も照れている。
やっぱりすごいなぁ、ゆめは。だってこんなすぐに距離が縮まってたんだよ?
最初は赤の他人(?)だったのに……。
「なぁ愛。ちょっと遊ぼうぜ。」
「えっ!で、でも……。」
「いいじゃん。友達だろ。」
「う、うん。」
私は友達という言葉を聞いてガッカリした。
あ〜あ。やっぱり、ともは私のことを友達だと思っているんだ…。
それから私は、ともと遊んだ。まぁ遊んだっていってもブランコにのってしゃべったりしただけなんだけど…。
「楽しかったな。」
「うん♥」
最初はちょっといやだったけど、けっこう楽しかったな♥
「じゃあそろそろ帰ろうか。」とゆめがいった。
「いいよ♥」
「いいゼ。もうちょっと暗くなってきたし。」
「そうですね。」といって、私たちは一緒に帰った。
*ここでひとつ、疑問が生じると思います。
それは、「なぜ4人は一緒に帰れるのか。」です。
まあ、これはそのまま、偶然同じということにしておいて下さい。
スイマセン…。こんな作者で……。