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留希亜DIARY. 第3話 〜事件発生!!〜
城田 亜子

「うん。そうなの。OK?じゃあ、パパにそう言っといてね♥バイバ〜イ。」
ブチッ。
「留〜希〜亜〜!!!OKだってぇ〜〜〜☆」
今、萌生は、私の看病(?!)をするために、しばらく、私の家に、泊まっていいかを、お母さんに聞いていたのだ。
「良かったね。これからよろしくね☆彡」「うん!!よろしく↑↑」「にゃおにゃご!!」「…!?なに?今の!!」
あ〜そっか…萌生が驚くのも無理ないか…。
「今のは、黒ネコの『クルミ』。"よろしく"って、言ったんだよ。」
「ウッソ〜!?この家、黒ネコいたのぉ〜!? …ってか、なんで留希亜、ネコ語分かるの?」
「天才だから。」「あ…自分で言っちゃう?!それ。ってか、声低くない!?」
「アハハッ!そりゃそうだよ。だって、今の私じゃないよ。高島だよ。」
「そうだよ。オレだよ…もしかして、萌生、オレの存在忘れてた…?」
「ごめ〜ん!!忘れてたぁ…。」
あぁ〜あ…。でも実を言うと…
「大丈夫だよ、萌生。私も忘れてたから。」
「本当〜?よかった。第1、存在感薄い方が悪いんだよねっ!!」
萌生って…立ち直り早いんだね…。
「くっそぉ〜〜〜〜〜…」あっ…ヤバイ…高島が怒ってるよ(泣)
「萌生〜笹神〜さん〜…」あっ、そこ『さん』づけ!?
と、その時、いきなり『ボトボトボトッ!!』と何かが庭に落ちてくるような音がした。
「何?今の音。」「分かんねぇ…。」「とにかく庭に出てみようよ。」
(んー何か事件の予感…。でも、たいした事件じゃないだろうな…。)
私は、そんな事を思いながら、高島に車いすを押してもらい、庭に出てきた。 「これって…!!」「オタマジャクシか?」「うん。そうだと思うよ。もうちょっと
近くまで連れて行ってくれない?高島。」
私は、高島に頼んだ。あと、ポッケから、ノートとペンを取り出して、メモをし始めた。
「萌生!今何時!?」「えっと、17:30くらいだよ!」「ありがと!」
メモ、メモ、えーっと『17:30ごろ』っと。う〜ん『オタマジャクシ、空から約30匹』。
それから『周辺に高い建物なし。天気も晴れ』でしょ…。それから『血を流しているものも、あり』ってことは、
『高い所から落ちてきた可能性大』っと。
書き終えると、萌生がいきなり「留希亜は、これ、どう思う?」と興奮気味に聞いてきた。
「う〜ん…まだデータ不足だし…」すると、「あのさ…私(あたし)…思ったんだけど…。」
と萌生がしゃべりだした。
「鳥がなんか、『オジャマタクシ』を…」「おい。萌生、『オダマジャクシ』だぞ。お前、本当にドジだな((笑」
「うっ…そんなに笑わなくてもいいじゃん((怒))ちょっと間違えただけなんだから〜」
とか言いながら、萌生と高島が喧嘩を始めた。…っていうか萌生の方が、断然強いんですけど……((笑
「それよか、さっきの続き、教えてよ…萌生!?」
「ん!?あっ、はい!!」私が言うと、萌生は高島をたたくのをやめた。
「えっと、鳥が『オタマジャクシ』!!を丸呑みしちゃって、で、高い所を飛んだまま、吐き出したの。
そうすれば、血を流してるのも説明がつくでしょ?」萌生は『オタマジャクシ』としっかり言ったみたい(笑)
「でも、それは…」私が言いかけると、それを遮って、高島が「でも、それは、ないな。」としゃべり始めた。
「いいか、萌生。よ〜く覚えとけ。鳥は高い所を飛んだままえさを吐き出す事はほぼ0%に近い確率でしかないんだぞ。」
そうそう、よく知ってるわね、高島って。
「へぇ〜ホントなの?留希亜!?」「うん。今高島が言った通りだよ。」
まだ、疑惑の目で萌生がこっちを見ていたので、「あとで、パソコンで調べてみたら?それより高島、時間が…」
「あぁ―――ヤッベェ〜〜〜〜〜じゃあ、明日、朝7時45分にここに来るから!じゃあなっ!!」
と言い残して高島は走って帰っていた。
「さぁ〜てと、夕食の準備しよっか。萌生!」「うん!」
そう言って私達はキッチンへと向かった。

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