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ファンタスティック・マジック! F5.5 森・猫・石。(後編)
中野 桜
「づがれだー、やすもーよ。桃花〜。」
「ハァ…。ハァ…。ダッ、ダメッ。何言ってるの?!恋信の岩につ…。いたぁ!」
そこには、広々とした空間が広がっていた。そしていたる所に猫の銅像が置かれていた。
———☆———☆———☆———
「わぁ…。すごい数だね…。猫…。」
本当にたくさんある。数百はあるだろう。
ころんでいる猫、ウインクした猫、バンザイをしている猫…。
猫、猫、猫だらけだ。
「もぉしもぉし?人間の方でいらっしゃいますかぁ?」
二人はふと後ろを振り向く。と、そこにはだれもいない。
と思うと私の前にいた。
「何?!その猫?!」
「ひっ。」
私は、一瞬体が固まった。あたり前だ。
前にいきなり立って、話しているタキシードを着た猫が現れたのだから。
こいつ以外…。
「キャ〜♥かっわい〜い♥何この猫!立ってる!わぁ〜♥ロマンティック〜♥」
と、おバカな事を言いながら猫を持ち上げて楽しんでいる。
だいたい、猫が立っている所のどこがロマンティックなんだ?
「だっだっだれ?てか何?地球内生物なの?夢?幻?それとも…。」
「おっとぉ。もぉしおくれましたぁ。私(わたくし)名前を「アスカ」ともぉうします。この恋信の岩の案内人でぇす。」
「ど、どうも…。私は苺です。」
「ねっこ〜♥私ね、桃花っていうの♥」
「よろぉしぃくお願うぃたしまぁす。それでぇは、お二人がこぉの岩におぉこしいただいたお祝いに『お告げ』をとなえましょぉう。」
「えっ?!お告げを?!」×2人分
「はぁい。ではぁ、コチラへ。」
私と桃花はアスカの後ろをついていく。
「おすわり下さい。」
アスカに案内された場所は目の前に大きないすの形をした岩があった。
「何このいす〜!!自然現象?!スゴ!!」
「…。自然現象ではぁありませぇんがぁ、どうぞぉ、恋信の岩特製、『ハレノキ ジュース』をぉおめしぃあがぁり下さいぃ。」
と言ってアスカはオレンジ色をした明るい色のジュースを二人に差し出した。
「きれい!ありがと!すわろ、苺。」
「うん。」
と、二人が座ったとたん、私の横で「ズズズズーッ」っと音がした。
ふと見ると、桃花が一気にハレノキジュースを飲みほしていた。
「桃花、飲むの早すぎ!!もっと味わって飲まなきゃ。」
「いちごぉ!!激ウマフルーティィ!!苺も飲んでみなよ!」
「そ、そうですか…。」
かな〜り、ハシャいでいる。キケンだ。
「お、おちついて…。お告げはにげ…?!」
私はおどろいた。おどろいたというほかない。
一瞬まばたきをして、まぶたを開けると、売れしそ〜うにしている桃花…
いや、猫の石像があった。
「…。桃花?」
私は石像に話しかける。
しかし返事はなく、変わりに木の葉がザワザワと音を立てていた。
いつのまにかおいのりも消えていた。
「ギギギギギ…」
石像が風にふかれてギシギシと音を立てていた。
「おやぁ?苺様、お飲みにならないのですかぁ?おいしゅうございますぅよぉ?」
…気付いていないのだろうか。私は心の中でパニックにおちいる。
無理もない。ほんの0.1秒で桃花がいなくなってしまったのだから。
しかし、私は考えた。
「あなた…アスカがやったの?」
としか考えられない。
いくら食べ物を見つけると見えないほどでとっていってしまう桃花でもさすがに一瞬で移動する事は不可能であろう。
となったら、あのジュースの中になんだかわけの分からないものが入っていてそれが桃花を変えたのだろう。
「なぜ?何か恨みでも?」
アスカはハァー、とため息を一つつき、苺をおっとりとした目で見つめた。
「なんのことでしょぉう?…と言っても通用しないでしょう。ええ、私がやりました。」
やはり。このアスカはバカではないようだ。
「なぜ?恨みでも??」
アスカは凍るような冷たい目で桃花の石像を見つめ、それから凍てつくような固まってしまうような あつい 目でこういった。
「フッ。恨み?恨みなど…ない。ただ私たちは生を尽くしているだけだ。人間を石像へ変化させる事で私達はエネルギーを得られる。ま、その人間の命はに時間として持たないだろう。がな。」
生を尽くすため。人間を??そんな生物いるものなのか。
しかし、いるのだろう。現にここにいるのだから。
「人間…桃花を戻す方法は?」
「ある。だがお前にはパワーを感じる。おしえると厄介な事になりそうだ。」
「つまり…、おしえないと?」
「その通りだ。だが一つだけ ヒント をやろう。石像は頭が割れれば死ぬ。まぁ、私達のエネルギー摂取量は変わらんがな。」
相手もバカではない。予想もしていた。
しかし…。自分の使命もあるもの。やるしかないだろう。やるしか。私はポケットからタイミングよく…待っていたのだろう。よりいっそう光り輝く玉を見つめた。
光はさらに強まり、私を包んだ。
「うっ。」
アスカ…いや猫と呼ぼう。猫はうめき声を上げながら光が強くなり、
私の力があふれてくるのと同時に、それまでの背が低く、生やさしい姿もどこかに行き、
だんだん地獄のような恐ろしい姿に変化していき、光が止んだときには猫はまったく違う姿をしていた。
「では。」
かすかに戦いが始まった。
あとがき+優からの赤字コメント~
でわでわ、さっそく赤字コメント!
3・2・1・えいっ!あとがき
どうも。さくらです。
2回にわたり少しカッコツケしまったかもしれません>□<;スミマセン!!…
大丈夫ですよ〜、ただ間があいちまったけどな(おい
さて!!苺がこんなにカッコイイなんて!!
イチゴがこんなに頭が良かったなんて!少し、城田亜子(あ〜こ)さんの性格ににてますよね。
とってもとってもおもしろかったです!まだ読み続けるよ〜。
戦いとは?これからどう展開していくのか!!
F5.5、出すの遅くなってスミマセン。
優からは、「まだ?」とか「F5.5書いてる?」とかって耳にタコが出来るくらい言われていたんですけどね。
まぁ…。ねぇ…。
(ほとんど聞き流してた>□<;)
>▽<
ま、こんな自分、テキトー人間の書くF6、おたのしみにぃ〜♪では。
F6の赤字コメントもお楽しみにぃ〜♪たぬえもん書くぞぉぉぉぉ☆☆☆